HyperXFURYSSD
キングストン社のSSD「HyperX FURY SSD」レビュー。はじめて使うSSDにちょうどよいエントリーレベル性能。120GB、240GB、480GBの3モデルがあり、今回紹介するのは480GB。厚さは7mm、9.5mmのスペーサーが付属。PCやPS4ゲーム機に組み込んだり、速度比較など紹介していきます。




kingston社からサンプルをいただきましたので、PCで使う場合の性能やゲーム機(PS4)に組み込んだときの動作など紹介していきたいと思います。ゲーム機はPS4シリーズ、PS3への換装が可能です。

「HyperX FURY SSD」2.5インチサイズ 480GB SHFS37A480G SATA3対応(6G)

hyperxFURY480GB5

SSDではめずらしいブリスターパッケージ(プラケース&台紙)に入っています。パッケージサイドに隙間があり、はさみなどで優しく隅を切ってあげると綺麗に開けられます。

開封すると、HyperXステッカーシール、9.5mm用スペーサー、SSD本体(厚さ7mm)が入っています。PCに取り付けるネジやケーブルなどは同梱されていません。PC向けに使いたい場合にはネジなど用意する必要があります。

ゲーム機(PS4、PS3など)に組み込んで使う場合は、プラスドライバー1本あれば取付け可能です。

hyperxFURY480GB4

中身やデザインなども、とてもシンプル!スペーサーは厚みがほしい場合に、SSDの下に敷いて使います。そのほか、台紙側には、3年間保障の概要などが記載されています。

hyperxFURY480GB6
裏面には底固定用のネジ穴は4つ。横固定穴が4つあります。

ハードディスクは、大きく分けて現在3タイプ!
HDD(遅いが安価・PS4ゲーム機などに初期搭載)<SSHD(速い)<SSD(最も速いが、やや高価)

今回紹介するのはSSDタイプ

SSDの特徴:
容量に比例して値段と性能が上がっていく。やや高価だが、駆動部分がないので静音、発熱も控えめ。HDDに比べると速い!

最近はSSD全体の価格も下がり、一般人にも手の届くものとなりました。SSD登場当時、難があった書き換え回数上限、書き込み速度も飛躍的に向上・改善されています。通常範囲の使用であれば、先にPS4本体(ゲーム機、PC)が壊れるレベル。


今回の製品「HyperX FURY SSD」スペック

キングストン Kingston SSD 480GB 2.5インチ 同期型NAND BOM採用 HyperX FURY SSD 3年保証 SHFS37A/480G

KINGSTON 「HyperX FURY SSD」 SHFS37A480G


項目 内容
特徴手頃な価格で優れたパフォーマンス
サイズ
2.5インチ、厚さ7mm
(スペーサーで9.5mmにすることもできる。)
※2.5インチ、厚さ9.5mmまでなら、PS4、PS4PRO、PS3に換装・装着可能です。
メモリタイプ MLC(同期型)
コントローラーSandForce SF-2281
接続方法
(速度に関係する)
SATA3 ・ 6Gbps(下位互換あり)
最大書込速度500MB/s、最大読込速度  : 500MB/s
圧縮不可能な
データ転送時
読み取り速度450MB/秒、書き込み速度208MB/秒)
※平均的なHDDの読書き速度は~120MB/s程度です。
(ファイルサイズによって異なる)
MTBF(平均故障間隔)100 万時間
耐久性(TBW) 750TB (480GBのとき)
3 年保証、無料テクニカルサポート

480GB時のデータになります。120GB、240GB時とは異なります。

キングストン社のSSDシリーズ
UV400 、V300、FURY SSD、HyperX Savage SSD、Predator PCIe SSDの順に高性能になっていきます。今回のFURY SSDは、ちょうど中間モデルとなっています。

HyperX Savage SSDはフラグシップモデル。Predator PCIe SSDなどは、PCスロットに組み込むタイプになり、一般向けではない商品となっています。


ゲーム機への対応


ゲーム機 PS4、PS3に換装して使うこともできます。(ゲーム機側の仕様上:SATA2、3Gbps相当まで対応)。SSDの性能を全て引き出すことはできませんが、SSDを使うことで一番読込み(ロード)が早く、最速の環境を作ることができます。

初期搭載HDDと比べても、SSDは静音で、発熱も少ないというメリットがあります。後半は、SSD「HyperX FURY SSD」が、PS4初期搭載よりどれだけ早くなるのかを比較して紹介していきます。

※11月10日に発売される新型ゲーム機PS4PROでは、
SSDをフルに活かせる6Gbに対応(高速SATA-III仕様をサポート)しています。

PlayStation 4 Pro ジェット・ブラック 1TB (CUH-7000BB01)

PCに接続したときのSSD情報、対応機能

CrystalDiskInfoと呼ばれるハードディスクの健康状態を見ることができるフリーソフトツールで、対応している機能などを確認してみます。

私のPC環境ではHDDやSSD、SSHDなどが計5台入っている環境のためか、温度が37度とやや高い値となっています。単体使用時では30度前後とかなり発熱が抑えられていました。(ほかのHDD温度は46~51度と高め)
KINGssd480ginfoss

しきい値はメーカーが指定した危険値。
現在値の数値が、しきい値より小さくなると危険な状態を表す。

対応機能:
  • S.M.A.R.T :自己診断機能など
  • APM :電源管理機能(省エネなど)
  • NCQ :アクセスを最適化する技術(効率的に読み込める)
  • TRIM :速度低下を防ぐ。(動作速度の改善)

PCに接続したときのベンチマーク・速度性能(参考程度に

公称値最大書込速度  : 500MB/s、最大読込速度  : 500MB/s
※圧縮不可能なデータ転送時、読み取り速度450MB/秒、書き込み速度208MB/秒。

テストで使用したPCスペック(比較的古めのPC)
  • CPU : Core i7 3770
  • M/B : P8H67-V
  • メモリ :32GB
  • OS :WINDOWS7pro
    (マザーボードWindows10非サポートのため、win7環境で使用)


定番速度計測ソフト「CrystalDiskMark」v5.2.0、v3.0.4の2つで計測。
KINGssd480gKINGssd480g304ss
後者はベンチマークの旧バージョンです。Seq:連続書込み時の速度
上記画像内の製品名が間違っておりますが、正しくは「Kingston」です。


「ATTO DISK BENCHMARK」v3.05で計測 ファイルサイズ別の速度です。
KINGssd480gATTO
中程度以上のファイルは、読み書きともに安定した速度を維持しています。

ゲーム機PS4本体での動作比較をしてみました

比較対象ハード
  • PS4初期搭載HDD
    HGST Travelstar 2.5inch 7mm 500GB
    (SATA 3Gb/s 、5400rpm 8MB)HTS545050A7E380

  • SSHD
    Seagate社 ST1000LM014
    ( SATA 6Gb/s 、5400rpm、64MB+8GBMLC )
    ※SSDがキャッシュとして使用されている、ハイブリット高速HDDです。

  • SSD
    Kingston社 HyperX FURY SSD SHFS37A480G
    ( SATA 6Gb/s 、2.5インチ MLC同期型NAND BOM採用)

ssd_ps4


PS4本体に依存する部分を計測してみました。
秒数計測は、時間を置いて3回計測した平均値です。よく使うスタンバイモードへの時間は変化はありませんが、再起動時間やスタンバイモードからの復帰がやや早くなっています。

※計測で使用したPS4ゲーム機の型番は、CUH-1100A(メーカー生産終了品)になります。これから、PS4本体を買う場合は、新型を選びましょう。値段も上がってきている旧型PS4を選ぶメリットはあまりないです。

PS4スリムにHyperX FURY SSDをセットしたバージョンも計測してみました。
スリム用のシステムに切り替わったために起動時間が早くなっているようです。

※SSHD以外はクリーンインストール状態で計測しています。
※SSHDは使用から1年ほど経過し多少最適化されています。


 動作 
 初期HDD HyperX FURY SSD
SSHDPS4スリム
SSD

PS4電源Onから起動
What'sNEW表示まで
26.11秒
24.99秒26.01秒20.05秒
PS4電源OFFまでライト消灯まで
29.56秒
29.57秒
29.57秒29.56秒
PS4スタンバイモードへ
オレンジ点灯まで
22.01秒
19.32秒20.58秒19.33秒
PS4スタンバイモード復帰するまで
21.13秒
15.54秒19.58秒14.33秒
PS4再起動時間
55.84秒
39.93秒47.95秒47.50秒
PS4PSストア表示5.01秒
4.52秒4.51秒4.55秒

各ゲームの起動時間なども計測
可能な限りオフラインモードで計測


 動作 
 初期HDD HyperX FURY SSDSSHD
DARKSOUL3
タイトル画面「PRESS~」の表示まで
28.85秒
25.96秒26.96秒
火継ぎ拠点からDLCアリアンデルの礼拝所
38.91秒
26.36秒
28.89秒
ブラッドボーン(bloodborne)
タイトル画面「PlayONLINE」の表示まで
33.09秒
28.28秒
29.69秒
狩人の夢からヤーナムの墓石一階病室へ
34.28秒
19.15秒25.31秒
一階病室から狩人の夢へ
16.88秒
11.74秒12.08秒
アンチャーテッド4
タイトル画面「ボタンを押してください」の表示まで
46.41秒
34.78秒39.58秒
ラチェットクランクtheGAME
タイトル画面「ボタンをおしてください」が表示まで 
44.64秒
集計ミス
34.18秒
THE Last of Us Remastered
タイトル画面「ボタンを押す」が表示されるまで
43.23秒
35.13秒38.89秒
チャプター故郷の町スタートからロード終了まで53.00秒
45.26秒48.73秒
ダイイングライト
タイトル画面(×)ボタンから、メインメニューまで
24.77秒
19.24秒21.76秒

※後日、データは追記していきます。

 動作 (5回計測平均)
 初期HDD HyperX FURY SSDSSHD
DESTINY 鉄の章



タイトル画面「○でプレイ」が表示まで 
20.90秒
14.96秒15.96秒
ログイン後、オービット画面(船表示含む)まで
15.60秒
9.45秒8.60秒
optionボタンで装備が表示されるまで 
1.13秒
0.80秒1.29秒
所持品切替でアイテムが表示されるまで
1.79秒
0.93秒0.92秒
オービットからタワーまで
(大部分がネット環境に依存します)

1分25.22秒
47.02秒
42.44秒
SSHDもかなり健闘しています。SSDも含めPS4、PROではどこまで伸びるのかが気になるところ。
(記事作成時、PS4PROは未発売です。)

ゲーム機PS4に組み込んでみる・HDD交換方法

PS4初期型含め旧型と、デザイン変更が行われた新型では交換手順が異なります。

ps4slimhdd_change2

新型PS4スリムは、こちらがベイカバーとなっています。
ps4slimcase1

交換方法や事前準備などはこちらを参考にどうぞ!
上記リンクの「システムインストールUSBを作成する」までは共通となりますが、HDDの交換・外し方が全く異なります。使えるUSBメモリの厚さも異なるため注意が必要です。

実際に組み込んでみる!

基本は、上記リンク先の手順で取り付けます。
(PS4スリムにSSDをセットする場合にはスペーサーを使用します。)

今回は新型PS4スリムに取り付けてみます。

1)PS4の初期HDDを外しましょう。角のカバーをスライドさせて外します。
2)ハードディスクを取り出す前に、1つのネジを外します。
3)アタッチメントフレームを引き出すと、ハードディスクが4つのネジで固定されています。ネジを外します。

ps4slimcase3

4)新型PS4スリムに取り付ける際には、SSDを裏返してラベルを下に装着します。
旧型PS4に取り付ける場合には、ラベルが上になります。

setps4new_HyperXFURYSSD1setps4new_HyperXFURYSSD

最初は、4つのネジを緩く仮止めをしてから固定することで、ネジ穴を潰したり、ネジが斜めに入るのを防げます。(ネジ穴の奥にドライバを当ててから押し込むように回すと、ネジ穴がキズつきません。)

端子が外側に出ているか確認。
ps4slimcase4

SSDの差込み時には、置くまで差込み、ネジ穴を合わせ、ネジで固定します。
ps4slimcase5

装着後の全体容量などはこちら

aki_HyperXFURYSSD

初期容量は480GBですが、PS4のシステムウェアなどをインストールすることで、実際に使える容量は、390.3GBになります。

まとめ

ゲームのロード速度など
ゲームのロード時間も短くなり、初期HDD比べるとかなり速くなります。ただし、ゲームによって効果が薄く体感できないものもあり。ゲームによってかなり変わります。出来が悪いゲームほど劇的に改善されます。

ネット回線に依存しているゲームは、ネットの混み具合によって待ち時間が発生するため、思ったほど速くなることはなかったです。それでも速い時は、待ち時間が半分になることも!

ゲーム機への組み込み
通常のHDDと違い「むき出し部分」もないため扱いが楽!簡単に交換できました。

2016年11月10日には、SSDの本領発揮!?PS4PROが遂に発売されます。
どこまで早くなるのか後日、試したいと思ってます。

PCへの組み込み
発熱が少なく音も限りなく静か、アプリ置き場に最適です。

購入する場合
ドスパラが最安値(14000円、2016年11月現在)となっています。(価格.COMより)
ほかでは、18000円~と流通数がすくないためか、せっかくのお手ごろ感が薄れてしまっています。

ドスパラはこちらKingston SHFS37A/480G (480GB)

今回使用した比較用機材はこちらです。

SSHD
Seagate シーゲイト 内蔵ハードディスク Laptop SSHD (ハイブリッド) 1TB (2.5 インチ / SATA 6Gb/s/ 5400rpm / 8GBMLC 64MB / 5年保証 / 標準モデル ) 正規輸入品 ST1000LM014

SSD
キングストン Kingston SSD 480GB 2.5インチ 同期型NAND BOM採用 HyperX FURY SSD 3年保証 SHFS37A/480G

キングストン社公式サイト「HyperX FURY SSD」製品ページはこちら


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